2023年8月26日土曜日

Audi認定中古車の定義と現実

” Audiが2度認めたAudi”というフレーズで有名な認定中古車システム。当初はAudiディーラーで下取りをした上質の中古車を再度ディーラーで販売するシステムだったのですが、COVID-19の流行により条件が緩和されています。

具体的には以下の2点がわかりやすい変更点です。
①入手経路(ディーラーの下取り入庫した車のみでは無く、オークション仕入れも可に)
②年式(元々は8年落ちがMaxだった気がしますが、2017年に10年落ちまで可に、現在は12年落ちまで可に)

年式に応じて保証サービスも変わっているようですが、その辺りは順当に変化してきているイメージです。


で、色々な条件変更を受けつつ、現在はこの5条件が設定されています。
テキストに残しておきましょう。

Audi認定中古車の車両が満たす5つの条件
1.Audi正規輸入車であること
2.新車登録時からの正規メンテナンスノート(準備記録)があること。
3.初年度登録日から12年以内であること。
4.走行距離10万km以下であること。
5.修復歴車、改造車でないこと。

距離/年式はさておき、正規輸入車+メンテナンスノート+修復歴無しというのは不変かつ必須条件だということです(実はこの記事を書くに当たってAudiJapanに直接電話で問い合わせを行いました)

で、ここからが本題なのですが、オークション仕入れを理由としてメンテナンスノートが無い個体が認定中古車として出ているケースがあります。これは僕が実際に見たケースなのですが、納車の段階になってから”オークション仕入れで前オーナーの個人情報保護の為メンテナンスノートが無い為新規に再発行します”という話をされたそうです。AudiJapanに問い合わせた所、その車は認定中古車の必須条件を満たしていないそうです。僕の友達がAAAで買ったんですけどね。AudiJapanの基準では認定中古車では無い車をAAAでは売っているんですね。

また、修復歴の有無というのは古来から非常に問題になるポイントですが、モノコック本体に歪みが無いというのが現在の修復歴の有無の定義となっています。ボディパネル交換は歴には入らず、メンバー交換も歴アリにはならないわけです。まぁこの基準を採用しないと仕入れが難しいので仕方が無いとは思うのですが、結構大きな事故歴がある車もオークションにさえ通ってしまえば認定中古車として並ぶわけです。前述の僕の友達が買ったTTも事故歴があったようで、左側面(多分ドア交換+前後フェンダー板金+サスアーム交換)は直してありそうな気がします。更に、ステアリングラックが壊れており、この部分を保証修理で修理して貰う時にまたしてもすったもんだあったのは失笑ものでしたが、ステアリングラックも事故で壊れただろう…というのは僕がお世話になっているディーラーでは言われていました。

そんな友人のTTですが、不運な状況が重なり、某港北ICで全損になりました。運んだ先のAudiディーラーではモノコックの歪みが出ている可能性があるため修理見積もり料金を修理代が超えてくる可能性があるという説明を受け、修理せずそのディーラー経由で買取業者に売却してもらったようです。

そして3ヶ月後、彼がTTを買ったディーラーに再度認定中古車としてそのTTは登録されています。電話で同じ車体であることを確認し、入荷+販売歴があり、買取では無いルートで入荷したという説明も受けました。


この話を僕がお世話になっているAudiディーラーでチラッとした所、
①そういう例は聞いた事がある
②測定した所モノコックに歪みがあった車体はある。水没車データベースはあるが、事故車データベースは無い
という話を聞きました。

ハハッ

歴に関しては本当に難しい為あまり議論は出来ないと思っていますが、メンテナンスノートが無いのは明確に定義から外れていますよね。

また、モノコックの歪みも直していなければ修復歴は無いという定義も理解しておく必要があります(苦笑)


系列店への取り寄せ費用は購入したらかからない+キャンセルの場合陸送費だけかかるというシステムも首をかしげるシステムですが、まぁ色々ありますな。

中古はやっぱり限界中古車が正解なのではないか…という結論になったというお話でした。

*この文の中には3つのAudiディーラー(2系列)が登場します。
*僕がお世話になっている系列は仕入れルートを絞っているそうです。
*腐ったレモンの話を思い出して泣きたくなりますね。

いやーこれ、どこの認定中古車も同じなんでしょうね。僕が昔横浜青葉から認定中古車として買ったポロGTIも犬臭かったなぁ…というのを思い出します。現車確認必須+キャンセル上等です。

0 件のコメント:

コメントを投稿