不具合状態にあると認める構造、装置又は性能の状況及びその原因;法定速度を超えた高速走行時又は路面状況によって、急激なハンドル操作を行った場合、ステアリングの応答が予期しない挙動を起こしたり、コントロールが難しくなることがあり、最悪の場合、操縦不能となるおそれがある。
改善対策の内容;全車両、前後スタビライザ、前後ショック・アブソーバ及び前軸ロア・アームを対策品と交換する。
改善対策開始日;平成12年5月26日(2000/05/26)
*注釈:本国では1999年11月下旬から対策開始
問い合わせ先 アウディジャパン(株)
アウディジャパン カスタマーサービス:0120-598106
型式;CF-8NAPXF
リコール対象車の車台番号の範囲TRUZZZ8NZY1001810~ TRUZZZ8NZY1055936
問い合わせ先 アウディジャパン(株)
アウディジャパン カスタマーサービス:0120-598106
型式;CF-8NAPXF
通称名;アウディTTクーペ1.8Tクワトロ
リコール対象車の輸入期間;平成11年 8月 4日 ~ 平成12年 2月14日
コール対象車の台数;435台
”リコール作業が成されていれば運転席用ドアヒンジ上側に黄色又は白色の識別マークを塗布する。”とされています。
②そして、当時CG誌の阪 和明氏が初代TTの初期型(APX)をテスト+長期テスト(186台目、1999年末納車、レポートは2000年2月号から)していた為、当時の濃厚かつ知的な文章と共に情報+作業詳細を確認することが出来ます。(別冊CG Aからのアウディ,二玄社, 2007にまとまっています。)
興味深い情報を抜粋しておきます。
p347(2000年2月号)
・リコール情報の明記”リアにスポイラーを追加。リアのスタビライザー径を1mm細く、フロントのスタビライザー径を1mm太く、ダンパー減衰力を上げ、前輪をトーアウトにする為にウィッシュボーン形状を変更。”
・1999年11月段階では約120台登録されていた。
・1999/12/13以降に生産されたものが"第二世代"TT、日本には2000年2月から輸入。
p348(2000年3月号)
・当初の改善内容は①サスペンションの仕様変更とリアスポイラーの装着②サスペンションの仕様変更のみ③リアスポイラーの装着だけ④何も換えないから選択可能だった。
・2000年1~2月頃から対策開始。
p350(2000年4月号)
・2000/02/04時の登録台数は443台
・ウィッシュボーン形状→ロワアームに表記変更
・ESPの追加装着の話
p355(2000年6月号)
・対策車のレポート
*この他にリアハッチのガスダンパーが強化品に変更されるはずです。
p360(2000年8月号)
・作業内容、パーツの掲載
・あくまでもサービスキャンペーン
・サスペンション交換の作業時間はアライメントチェックまで含め7時間想定、実質4時間程度。
・フロントサスペンション周りはサブフレームごと下ろしての作業
・リアスポイラー装着には専用の治具を設計。
・リアスポイラー装着の作業時間は実質1時間半程度。
p368(2001年3月号)
・サービスキャンペーン後に発生したサスペンションからの異音がスタビライザー周りの音だった。
*その後サスペンション(ダンパー+バネ)をカヤバで特注し、よりリニアな特性のダンパーに変更したようです。
その後p382(2002年11月号)まで2年9ヶ月89300kmの長期テストが行われました。今読み返すと非常に面白い内容であり、初代TTや当時のアウディに憧れる人は一度購入して読んでみても良いと思っています。
*ちなみにこの後2002年1月にリアサスペンション周りの錆が発生する〜といったリコールも出されていますが、操縦安定性とは関係の無いリコールになっています。
ということで、初期型APXノンサービスドの個体はカミソリみたいに走る。という話を聞いてからの記事でした。ちょっと気になりますよね。
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