2023年12月1日金曜日

教養が無いと目の前のモノを100%楽しむことは出来ない。

 一方、教養がありすぎても楽しむことが出来ない。という難しさを最近痛感しています。

散文を書き連ねていきますが、久しぶりにグネグネ記事です。2014年2月の記事以来ほぼ10年ぶりにグネグネしています。どっちつかずの時こそこういう記事が書けるのは面白いですね。今の状況への決別として書いているというのはメンタリティとして面白いかもしれません。

面白い事に、2014年の段階で自分の車に対するスタンスや他人に対するスタンスは完成されており、あまり真新しい事は言えません。ただ、幸せな事に素晴らしい方々と出会い、普通では出来ないような経験を多々させて頂き、更に知見が深まったように感じています。そんな現在の自分が同じような記事を書いたらどうなるか、25歳の時の自分と35歳になった自分の内面を見直す為に書いてみました。

・自分の事を棚に上げないと何も言えない(2023年Ver)

相変わらずSNSにはSNSが全てだと考えている自己認知が歪んだ人が数多く存在しています。さも自分が清廉潔白かのように振る舞い、勝手な思い込みから他者を一方的に糾弾する人が今も数多く存在します。個人的には名誉毀損や誹謗中傷にならないようにかなり気をつけて発信を行っているつもりですが、そういった配慮が出来ていない脇の甘い人が多いのは相変わらずです。年齢層が変わっているような気もしますが、あまり関係無いのかもしれません。よくわかりませんが、幅広い人間バックグラウンドを持つ様々な知的の生き物が存在していることを再確認することが出来、非常に興味深く感じています。そろそろこの世の中に飽きてきているのも事実です。

・教養が無いと目の前のモノを100%楽しむことは出来ないが、専門家になってしまうと楽しむことが出来ない。

この10年、最も興味深く僕のテーマになってきたのがこの"教養"というキーワードです。

この話は正に四輪駆動の話を議論する時に重要となり、マーケティングの観点から出来上がった誤謬を知識として吸収している自分が学術的に正しい(あえてこの表現を使っています)現実を受け入れるのにかなりの時間を要したという話に繋がってきます。

現在販売されている商品はその立ち位置や正当性を客観的かつ相対的に補強するため、必ず耳障りの良いストーリーを与えられて生み出されます。商品を最大限楽しむ為、そういったストーリーや歴史的なつながりを教養として持っておくことは大変重要なものだと思っています。ただ、そういったストーリーや歴史は恣意的に組み合わされたり改変されたものが多く、その結果歪みや本質的な間違いを数多く含む事となってしまっています。そういった間違いなども含めてストーリーを楽しみ、また学術的な本質を掴めるようになりたいものだ…と最近は感じています。

それがリスペクトであり、正しい楽しみ方なのかもしれません。


・アウディ信仰は正しかったのか

これに関しては明確に正しかったと言えると思っています。ただ、最近はセンターデフ式の四輪駆動よりも、直結状態を維持することが出来るハルデックスタイプの四輪駆動の方が機械として正しいのでは無いか…と感じるシチュエーションが多いです。この辺りは自分の技術が向上し、それによって見えてくるものが変わってきているというのも大きな一因になっているように感じています。

現行RSモデル全てを借りて乗った感想ですが、2021年以降のアウディにはあまり食指が動かず、元々マーケティング主体の誤謬が多かった事に加え、Audi AG及びJapanのやる気の無さも合わせ、それに振り回されるディーラーを見ているのもしんどく感じる事が多く、車趣味も考えものだなぁ…と感じる瞬間が多くなってきています。ただ、他の趣味と比べると幾分かマシなシチュエーションも多々あるのでこの辺りは考え方次第なのかもしれません。

・今、GC8を考えるとどうか

今も自分の中ではGC8が1つの基準になっているのは間違いありません。GC8だったらこうだった/GC8だったらこれが出来たというように、1つの基準として今も色褪せる事無く色濃い記憶として残っています。GC8よりも初代TTの方が"俺の車"感は明らかに強いですし、各種セッティングを煮詰めたTTRSの方が線が太く快適なのは事実です。

自分が感じていたワンテンポズレる感じがセンターデフのレスポンスに由来するものであり、ハルデックスの方がレスポンススピードが速いというのは東京で知り合った方々に教えて頂いてやっと言語化+論理的な理解が出来、非常に良かったと感じています。

今考えると、短期間とはいえあの時代にあのコンディションでGC8に乗れたことは今も非常に貴重な経験として大切に持っておきたい経験です。それは今の初代TTも同じで、短期間とはいえ所有して実際に運用してみることが出来たというのは本当に貴重な経験だと感じています。

・今、ポロGTIはどうか

これは非常に難しい問いです。

今もポロGTIが非常に優れた車だと心の底から思っていますし、実際に新車で購入するのであれば非常に良い選択肢の1つだと感じています。ただ、新車価格がついに400万を超え、2LターボになってしまったポロGTIに食指が動くか…と言われると本当に難しいトコロです。新車に拘りがあり、ボディサイズの制約があり…と条件を出していったとしても現在は他にも魅力的な選択肢が多々あるため、以前のようなポロGTIが持っていた商品としての圧倒的な強さは無くなってしまっているように感じています。ただそうは言っても実際に乗るとめちゃめちゃ良いんですね。手の内に入る絶妙なサイズとパワー、機械式のサイドレバー、乗ってしまうと細かい金の話や対抗馬の話が吹き飛ぶ良さがあります。ホットハッチとしては異様にトルキーでわかりやすい乗り味は本当に魅力的です。

ルーテシアRSの方がサスペンションセッティングとエアロパーツの充実さに関しては圧倒的に良いのは事実ですが、ポロほどのトルク感や絶対的な速さは無いです。GRヤリスも乗ってみましたが、ポロほどのオールラウンドさは正直ありませんでした。オールラウンドホットハッチという意味不明なジャンルをポロGTIは開拓してしまったような印象を受けています。


・中古車に多額の修理代を注ぎ込むコト

どちらかというと時間とエネルギーを吸い取られる事の方がしんどいのかもしれません。アクセスの良いトコロに信頼出来るショップがあり、ノータイムでパーツが手に入るという状況が無い状態で維持するのはメンタル的に結構来るものがあります。時間や金銭面での調整ってオトナになってしまうと結構ストレスフルなんですね。この感覚はこの10年で起きた最大の感覚変容かもしれません。これまではこういう調整で金銭コストが浮くのであれば全くストレスが無かったのですが、今はダメです。ストレスがマッハになります。

まぁ、それはそうと、自分が悪いので何も言えませんが、時間とお金を取られる事について嫌味を言われ、明らかな不満を見せられるのはしんどいですね。しかも今現在これしか趣味が無いくらいに精神的に依存していると尚更です。良い感じの塩梅を見つけることが出来ないというのも考えものです。


・次の10年はどうしたいか

何となく漠然となのですが、ちゃんとモータースポーツをやってみたいな…と思っています。色々な車を運転させてもらい、色々な路面や道路を様々なスピードレンジで走らせて貰って感じているのはやはり自分はダートラやラリーがやりたいと感じる事が多いな…と。自転車もそうなのですが、ある程度の自信や言い切りが出来るような結果(リザルトでは無く参戦経験)が欲しいなぁ…と強く感じています。

10年前はS1に乗りたいと書きましたが、結局買いませんでした。今乗りたい車は正直全く思いつかず、強いて言うのであればマクラーレンGTでしょうか。ただ、金銭的な面はもちろん、サイズや運用などを考えると現実的では無いというのが現実かな…。でもマクラーレンも一度乗ってみたいですね。

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