2023年6月24日土曜日

STERNにキレてパワーアップをキメる為にSuperchipsを買った(購入編)

今から15年ほど前、bluefinというハンドヘルド端末でECUを書き換える手法が流行った時期がありました。bluefinの端末を利用してオーナー本人がECUを書き換える手法は斬新で、価格が恐ろしく安かったこともあり一時人気があったような記憶があります。
そんなbluefinですが、Superchipsという会社から販売されており、日本ではポルシェチューニングで有名なi-codeが輸入代理店になっていました。

"以前"というのがミソで、どうやらコロナ禍で一度倒産し、経営者が変わって会社が存続しているようです。現在はbluefin/Superchips/Remapkingsという3名義で活動していようで、正直よくわかりません。Socialicity Group Ltdというのが運営しているのか、代理運営しているっぽいのですが、最早実態の無い会社になっているような気もします。
i-codeはコロナ禍倒産で契約を解除したようで、現在日本に正規輸入代理店は存在しない状況です。

会社の詳細はよくわからないので、現在Superchipsが提供しているECUフラッシングツールPowergate3+の情報と合わせて調べた情報をまとめておきます。

*ターボ車じゃないとECUチューンのみでパワーは殆ど上がりません。
*NAの車は排気ガス規制や燃費向上の為に燃調を絞られている回転域/負荷域で燃料噴射量を増量したり、逆に燃料を多く吹きすぎている状況で燃料を絞ったりする事で中間域の谷間を消す事に意義があると思っています。また、最大回転数を上げたりすることで見かけ上のパワーを上げる事も多々成されているようですが、1割未満のパワーアップしか出来ない事も多いため劇的なパワー向上感を体感することは難しいとされています。
*今回は1割未満のパワーアップが体感出来るか非常に興味があったことと、後述するように他車でもPowergate3+を使うことが出来るという点に惹かれ購入してみました。

Powergate3+はイタリアのAlientech Toolsが販売しているエンドユーザー向けECUフラッシングツールです。本来はショップ用のフラッシングツールを販売し、チューニングデータやチューニングの方向性を販売しているメーカーですが、遠方のユーザー向けのチューニングツールも販売しているという感じですね。
*フラッシング(書き換え)

実際の流れとしては
①Powergate3+をショップやブランドに卸します。
②ショップは独自のECUフラッシングブランドを作り、Powergate3+をユーザーに販売します。
③ユーザーは自車のECUデータをOBD-2経由でPowergate3+に一度抜き出してPCにアップロードし、ショップにデータを送ります。
④ショップはAlientechのECUチューンデータからマッチするものを探し出し、データの統合を行った上でユーザーにチューニングデータを送り返します。
*この際、パーツ交換が成されている車体はパーツ交換毎に係数が変わる部分をAlientechが書き換え、ワンオフデータという形で納品してもらうことも可能なようです。
⑤ユーザーはPCを介してPowergate3+にチューニングデータをダウンロードし、OBD-2経由でECU書き換えを行います。

注意点として
①WindowsPCが無いとPowergate3+とのデータ転送ソフトが使えない
②間に入っているショップはただツールを販売し、Alientechのデータを売っているだけ。Superchipsも難しいことはAlientechに確認するため、即答出来ないということを公開しています。

bluefinはSuperchipsが開発していた端末のようなので細かい事も把握していたようですが、技術者が居なくなってしまったのでしょうか。もしくは元々bluefinもどこかのOEMだったのかもしれません。ここに関しては調べきることが出来なかったのでわかる方はぜひ教えてください。

で、調べていて気がついたのですが、主要なECUチューン業者のデータって殆ど同じ数字を出してきているんですね。
例として僕の8N 3.2クワトロであれば
純正出力が250 PS/6300rpm 32.6kg・m(320Nm)/2800~3200rpm
SuperchipsStage1:271PS/?rpm 34.8kg・m(341N・m)/?rpm(リミッターカットなし)
DigitalSpeed:270PS/?rpm 37.5kg・m(368N・m)/2660rpm(リミッターカットあり)
Digitec:265PS/?rpm ?kg・m(?N・m)/?rpm(リミッターカットあり)
RevoStage1:248~258PS/?rpm 33.95〜35.33kg・m(N・m)/?rpm(stage1)
RevoStage2:250~265PS/?rpm 33.95〜35.33kg・m(N・m)/?rpm(stage2)
APR用意無し
*stage2はハイフローインテーク+ストレートマフラー用のデータ

ざっくり5〜8%程度のパワーアップと、大きな違いは無いように思います。色々調べていくとそもそもECU書き換えツールは3~5社くらいからしか販売されていないようで、リマップデータもほぼ同じ物を多少の調整とセットで売っているような空気が漂っています。
んーなんかこの話、湾岸ミッドナイトにもあった気がするのは気のせいでしょうか…

で、面白いことにDigitalSpeedだけがパワーカーブを出しています。

各社のデータは大差無いだろうという思考回路からこのデータを見ると、ピークパワーの差では無く、トルクの立ち上がりポイントがより低回転側にシフトしていることが確認出来ます。個人的に、このグラフを見るまでは全く興味が無かったのですが、アイドリング状態から2500回転くらいまでのトルクがもっとあれば更に乗りやすいのにな…という気がしていたので、ドライバビリティに効くように思い導入が決定されました。正直大差無いわwwwwという結果を出すつもりなのですが、実際どうなんでしょう。気になるところです。

海外フォーラムによると、1.8Tモデルではありますが、Superchipsの公表値通りの馬力が出たという話もあります。色々アレがアレですが、そこそこ正確な数字っぽいですね。

機会があったらノーマルデータ+Superchipsデータそれぞれのパワーチェックを同日にやってみると面白そうです。(本郷三丁目の方をチラチラ見てみる)

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