BWMの中で一番面白いのがE90系(と同世代のE8x系、E6x系)です。E46のB3S&M3をお持ちの方の言葉を借りるのであれば、E型からF型への移行プロトタイプのような状態で開発されているとか。
ECUチューニングを商品として扱っている自分が1つ言えるのは、E90系はE46系と制御的に非常に近く、ECUはそれまでのSimens製のものをベースにコンチネンタル製となり品番が変わっていますが、実際に使われているチップや中のバイナリファイルの設計(DAMOS/定義ファイル:バイナリのどの数字が何を管理しているか)はE46系のECUとほぼ一緒だと言われています。ただ、E90系ではセキュリティレベルを引き上げた為、ECU単独でデータにアクセス出来る(BenchやBoot)ものが意外と少なく、OBD経由で実際にデータを吸い出そうとすると莫大な時間がかかります。
こういった、時間がかかるタイプのECUへのアプローチ方法を決めるのは非常に頭を抱えるところです。実際、ツール毎にアプローチ方法が違います。例えば、AUTOTUNERのようにOBD経由でハードウェアナンバー(HW)&ソフトウェアナンバー(SW)を読み取り、そのデータに適合するデータをサーバーからダウンロードする(もしくは、ネット上に転がっている物をダウンロードしてくる)という方法は楽かつ速いのですが、過去に何らかのチューニングやコーディングがなされている個体を弄る場合、何らかのデータの不整合が起きる可能性があります。データにわかりやすいロックがかかっている場合は、HW/SWを読む段階である程度不穏な空気を感じる事が出来る(と書いていますが、この空気が読めるかどうかは割とセンスな気がします)ので、実際にECUからデータを引っこ抜けるなら抜いた方が良いわけです。バカ正直に全データを引っこ抜こうとするAlientechのKessのようなツールであれば、抜いたデータを元に編集をすれば良いわけで、過去のチューニング/コーディングの解析を行い、コンフリクトが起きないようにデータを編集することが可能です。
正直なところ、この年式のBMWではそこまで複雑な編集点があるわけではないので、僕がここに記載しているようなリスクは検討しなくても良いのかもしれません。ただ、そこにリスクがあることがわかっていて、リスク回避することは出来なくても、その発生率を限りなく0に近づける事が出来る方法があるのであれば、一手間をかけても良いのかな?と考えています。
と、こんな感じで色々書けるようになったのは、車を提供&チューニングさせてくださった皆さんのおかげです。
ありがたいことに、各エンジン形式、各ハンドル位置の施工実績があります。割と何でもワガママ対応可能です。
E90 320i(MT);ECU
E92 325i(330i仕様);ECU(フルカスタムマップ)
E90 328i(330i仕様, US並行MT);ECU(複数のフルカスタムマップを作成させて頂きました)
E92 M3(左MT);ECU
E92 M3(右MT);ECU(Stage2)
E92 M3(DCT);ECU
*E92M3はStage2があり、燃費をゴリゴリに無視してパワーを更に上げる事も出来ます。
また、この世代は実走データを取り、そこからカスタムマップを作る事が出来る世代でもあります。様々なアプローチが可能なので、お気軽にお問い合わせください。早口で説明させて頂きます。

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