10年ぶりに振り回したら懐かしさで「んおー」ってなった話
折に触れて「走りに関してはmy bestであり、今も1つの基準になっている」という話をしているGC8ですが、やはりEJ20というエンジンには何か魔力があります。不等長エキマニが発するボクサーサウンドと過給圧がかかった時の脈動感、アクセルペダルでのスライドコントロールで自由自在にスライドさせられるという特性はAudi/VW系の横置き4WDとはちょっと違いますね。スバルの4WDシステムは傘歯歯車機構のセンターデフとビスカスカップリングによる差動制限装置で前後均等なトルク配分(50:50)を実現しているコンベンショナルなシステムです。個人的には競技レベルで走るので無ければ(サイドターン時にリアがフリーになる必要が無ければ)DCCDは不要だと思っており、機械的な機構で制御する4WDシステムとしては最も優れたシステムの1つだと思っています。
ただ、直結4WDとどちらが良いか…と言われると非常に悩ましい所で、アクセルでスライドアングルやスライド量をかなりの精度で調整出来るスバル4WDシステムとの優劣は中々つけられないかもしれません。僕は何故スバル4WDがスライドコントロール出来るのか…というのを理論的に説明出来ないのですが、何故かFRのように振り回せる4WDなんですコレ。
【2023/08/04追記】後からボケっと考えていたのですが、この差はサスペンションの設計や素材の差かもしれないですね。アウディ/VWの方がフロントグリップが高く、スバルの方がリアグリップが高いのかなぁ…。何となくサスペンションとかボディ剛性とかの話が関わってくるような気がしますね。知らんけど。
直結4WDはとにかく前に前に出る為、ミスしてとっ散らかる要素が無い(少ない)というのが本質的な良さだと思っています。この2つを同列に語る事は正直不可能ですが、久しぶりにスバル4WDに乗るとハルデックスシステムでは出来ない動きが出来て面白かったです。そして、ハルデックスシステムのトラクションのかかり方は自分の感覚と完全に一致するものがあり、グラベルでもターマックでもシンプルで扱いやすい事を再確認しました。
Audiの縦置き4WDはスバルと近しい構造ではありますが、50:50~40:60に前後トルク配分が固定されている為、より回頭性が高くなっています(というか、上手いことやるとリアスポーツデフ(多板クラッチで左右のトルクを抜けるシステム)との相乗効果でまったりとしたFRのような動きをします。ただ、不思議な事にスバル4WDよりもトラクションがかかって前に前に進む感じが強く、この辺りはセンターデフのシステムの違いや電子制御で巧妙にコントロールされているように感じます。個人的にはAudi縦置き4WDはどれだけハイパワーなRSモデルであっても限界が高すぎて振り回せないという印象を持っており、とにかくよく出来ているものの車に乗らされている感が消えず、パワーもあるため速すぎてビビリミッターがかかります。間違いなく1番タイムが出て速いのはAudi縦置きRSです。ただ、そこに僕程度の腕の人間が介入する余地が無い…というのは少々悲しいトコロかもしれません。
*アウディ芝浦に置いてあった2世代目のトルセンセンターデフのモデル
そんなこんなで極上BHレガシィ、良い車でした。
Special Thanks;はむさん(@hamuh4mu)
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